肩鎖関節炎

  • 肩が痛くて腕を上げるのが辛い
  • 肩を動かす時に「ゴリゴリ」と音が鳴る
  • 肩こりがひどくて首や背中まで痛くなる
  • 痛い方の肩を下にして寝られない

肩鎖関節とは?

肩の上部にある小さな関節で、鎖骨(さこつ)と肩甲骨(けんこうこつ)の一部である肩峰(けんぽう)がつながる部分です。
この関節は、腕や肩を動かすときに重要な役割を果たしています。

肩鎖関節炎とは?

肩鎖関節炎は、肩の関節である肩鎖関節に炎症が起こることで、肩の動きが制限されるものです。
ひどくなると日常生活や仕事に支障をきたし、つらい痛みや不便・不快を感じることが増えます。

 

 

なぜ、このようなことが起こるの?

原因

肩鎖関節炎は、肩の関節部分にある「肩鎖関節(けんさかんせつ)」に炎症が起こることが原因で発生します。

肩鎖関節は、肩の骨(肩甲骨)と鎖骨がつながっている部分で、腕を動かすときに重要な役割を果たしています。

 

●怪我や外的衝撃
スポーツや事故などで肩に衝撃を受けた場合、肩鎖関節にダメージを与え、炎症を引き起こすことがあります。
特に、転倒やスポーツで肩を強く打ったり、力をかけたりしたときに起こりやすいです。

●長時間の同じ姿勢や過度な負担
パソコンやスマートフォンを長時間使うことで、肩周りの筋肉が硬直し、肩鎖関節に負担がかかります。
また、重い荷物を持ち続けることも肩に過度なストレスを与え、炎症を引き起こします。

●年齢や加齢による変化
年齢を重ねるにつれて、肩の関節や筋肉が衰えていき、肩鎖関節に負担がかかりやすくなります。
特に50歳以上の方に見られることが多くなります。

●姿勢の悪さ
猫背や前かがみの姿勢が続くと、肩に余計な負担がかかり、肩鎖関節に炎症が起こりやすくなります。

 

 

改善しない理由

肩鎖関節炎が改善しない、または肩こりが悪化する理由は、いくつかの要因が関係しています。

▲放置していると炎症がひどくなる
肩鎖関節炎の初期段階では痛みが軽いことが多く、放置しがちです。
痛みを無視して生活していると、炎症が悪化して症状がひどくなり、治療が難しくなることがあります。

▲筋肉が硬くなる
肩鎖関節炎の痛みを避けるために、肩を使わないようにしていると、肩周りの筋肉がますます硬くなります。
筋肉が硬直すると、肩の可動域が狭くなり、肩こりや痛みがさらに悪化することがあります。

▲生活習慣の改善がされていない
姿勢や仕事環境など、日常生活の習慣が原因となっている場合、肩鎖関節炎の症状は改善しません。
例えば、猫背や座りっぱなしの生活が続くと、肩にかかる負担が減らず、炎症が続いてしまいます。

 

どうしたらいいの?

症状

◆痛み
肩の前方や肩の上部に痛みが生じることが多いです。
特に腕を上げたり、肩を動かしたりすると痛みが強まることがあります。

◆こわばり
肩の動きが制限される感じや、関節が硬くなった感覚がある場合があります。

◆圧痛
肩鎖関節の上を触ると痛みが強くなることがあります。

◆動作時の不快感
腕を挙げる、押す、引く動作などで不快感や痛みを感じることがあります。

◆腫れ
炎症がひどくなると、肩鎖関節周囲が腫れる場合があります。

◆クリック音や異音
肩を動かした際に、関節から「ポキッ」「ゴリゴリ」という音が聞こえる場合があります。

◆力が入りにくい
痛みのために肩周辺の筋肉が弱まり、腕を上げたり物を持つ力が低下することがあります。

◆夜間痛
夜間に痛みが増すことがあり、特に患側を下にして寝ると痛みが悪化する場合があります。

 

 

予防法

■正しい姿勢を心がける
長時間のデスクワークやスマホの操作などで、肩や首が前に出た姿勢になると肩に負担がかかります。
背筋を伸ばし、肩をリラックスさせた自然な姿勢を保つよう意識しましょう。

■適度な運動を取り入れる
【肩回りのストレッチ】
肩や肩甲骨を動かすことで血行を良くし、関節の柔軟性を高めます。
【筋力トレーニング】
肩を支える筋肉(肩甲骨周辺の筋肉や三角筋など)を鍛えることで節への負担を減らします。

■過度な負担は避ける
肩に過度な重さをかけないように注意しましょう。
重いカバンを片側だけで持つのは避ける(リュックサックを使うのがオススメ)
長時間の高い位置での作業は、適度に休憩を取りましょう。

スポーツ時の注意
野球やテニスなど、肩を多く使うスポーツをする場合は、十分なウォーミングアップをしましょう。
無理なフォーム過度な練習は控え、専門家から正しい動きを学ぶと効果的です。

■休息と回復を大切にする
肩に違和感を感じたら
無理せず休ませることが重要です。
腫れや軽い痛みがある場合は、アイシングで炎症を抑えることも役立ちます。

■適切な体重管理
肥満は肩や関節に余計な負担をかける原因になるため、適切な体重を維持することも予防につながります。

■定期的なケア
長年の肩の使い過ぎ
慢性的な負担が問題になることがあります。
整形外科や理学療法士に定期的に相談し、肩の健康をチェックするのも良い方法です。

 

 

治るまでの期間は?

肩鎖関節炎の治療期間は、症状の進行具合や治療方法によって異なります。
軽度の炎症であれば、数週間で改善することがあります。
しかし、慢性的な症状や重度の炎症がある場合、数ヶ月かかることもあります。
治療を早期に開始することで、回復が早くなりますが、一般的な目安なので無理をせずに適切な治療を続けることが大切です。

 

 

どうしたら良くなるの?

「しっかりと治したい!」
「痛みを取るだけでなく、根本的な改善がしたい!」
「今後のケアやストレッチなどのアドバイスが欲しい!」
このような方にオススメなのは、接骨院です。
当院では痛みのある部位だけでなく、身体全体のバランスを診てその方に合った治療法やアドバイスをしています。
治療方法も電気だけではなく、早期回復に向けて症状に合わせた治療器を組み合わせて施術しています。
特にスポーツをしている方は、柔軟性を高めることでスポーツへのパフォーマンスも上がりますので、ストレッチ指導もしっかり行なっていきます。

「どこに痛みが発生しているのか?を画像で見たい!」
「大切な用事があるので、一時的にでも痛み止めで軽減したい!」
このような方にオススメなのは、整形外科です。
ただし、痛み止めは一時的な軽減にしかなりません。
根本的な改善方法は、痛みのある部位だけでなく、周囲の筋肉をほぐしたり、柔軟性を高めることが重要になります。
あくまで、痛み止めは一時的には効果がありますが、炎症が治まるわけではないことを知っておきましょう。

 

 

当院での治療法

当院では症状に合った治療法を患者様に提供しています。

①電気療法
電気をかけることで痛みを抑えたり、周りの筋肉をほぐす効果になります。

②温冷療法
初期段階では、炎症を抑えるために冷やすことが有効です。
痛みが和らいだ後は、温めて血流を改善し、筋肉をリラックスさせることができます。

③手技療法
周囲の筋肉をほぐしたり関節周りを優しくマッサージしたり、ストレッチを行うことで、筋肉の緊張を取り、関節の動きを改善します。
これにより、肩の可動域が広がり、痛みが軽減されます。

④日常生活のアドバイス
肩鎖関節炎の治療には、生活習慣の改善が不可欠です。
正しい姿勢を保ち、長時間同じ姿勢でいることを避けるようにしましょう。
また、適度な運動やストレッチを取り入れることで、肩周りの筋肉を強化することが大切です。

 

 

肩鎖関節炎は放置すると、肩の痛みや肩こりが悪化することがあります。
しかし、早期の適切な治療で改善することができます。
接骨院では、痛みを和らげるための手技療法や骨格調整、生活習慣のアドバイスを行っています。
もし肩に違和感や痛みを感じたら、早めに専門の治療を受けることをおすすめします。
肩鎖関節炎の治療は、根気強く続けることが重要です。

 

 

執筆者:柔道整復師
さつきが丘接骨院・整体院 代表 大谷 尚夫

さつきが丘接骨院・整体院 代表 大谷 尚夫

開院当初より約三五年、常に向上心を持ち患者様のニーズに応えて誠心誠意真心こめて施術する事をモットーにやってまいりました。
時代の流れで外傷の診れない接骨院が増える中、さつきが丘接骨院では長年の経験と実績があり、しっかりと外傷(ケガ)が診れる接骨院として自負しております。

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