テニスレッグ(ふくらはぎの肉離れ)

  • テニス中にふくらはぎがピキッとなった
  • 踏み込んだ際にブチッと音がした
  • 体重を足にかけられない
  • 足を引きずって歩いてしまう
  • テニス後からふくらはぎに痛みを感じる

テニスレッグとは?

テニスレッグは、テニスや他のスポーツで急な動きや走り込みをするときに足に起こる痛みや違和感のことです。
具体的には、ふくらはぎの筋肉や腱(アキレス腱など)が炎症を起こして、痛くなったり、運動がしにくくなったりする状態を指します。

 

 

なぜ、痛いの?治らないの?

原因

●急激な動き
突然の動きや急なスピードアップが、ふくらはぎの筋肉や腱に負担をかけます。

●運動不足からの急激な活動
あまり運動していなかったり、急に激しいスポーツをすると、筋肉が慣れていないために痛みが生じることがあります。

 

 

改善しない理由

テニスレッグが改善しない原因や悪化してしまう理由はいくつか考えられます。

 

▲適切な休息がとれていない
炎症や痛みがある場合、十分な休息が必要です。
症状を無視して活動を続けると、状が悪化する可能性があります。

 

▲適切な治療を受けていない
症状が続く場合は、適切な治療が必要です。
炎症を抑えるための処置やリハビリプログラムが重要です。

 

▲原因の解消ができていない
テニスレッグの原因が特定され、それに対する適切な対策が講じられていない場合、症状が継続する可能性があります。
例えば、動作の改善や体力トレーニングが必要な場合があります。

 

▲再発防止策が不足している
症状が改善しても、同じような過度な運動や無理な動作を続けると再発する可能性があります。
予防策や適切なトレーニングプランの導入が重要です。

 

▲慢性的な問題や基礎的な健康状態の悪化
他にも体の他の部分に慢性的な問題がある場合や、全体的な健康状態が悪化している場合に、テニスレッグが改善しづらくなることがあります。

 

症状が改善しない場合や悪化する場合は、専門家の診断を受けることが重要です。
適切な治療やリハビリテーションプランを受け、再発防止策を確立することがテニスレッグの管理において重要です。

 

 

症状・予防法・応急処置を教えて!

症状

◆痛み
痛みは、肉離れの主な症状の一つです。
怪我を受けた箇所に痛みが生じ、動かすと痛みが増すことがあります。

◆腫れ
損傷した部位が腫れる
ことがあります。
腫れは炎症反応の一環として現れることがあります。

◆筋肉の弱さ
肉離れが進行すると、筋肉が損傷されるため、その部位の筋肉が弱くなります。
これにより、力を発揮するのが難しくなることがあります。

◆運動制限
肉離れが進行すると、関連する筋肉や腱の損傷により、関節の動きが制限されることがあります。

◆痛みの引き金
特定の動作や姿勢が痛みを引き起こすことがあります。
テニスの場合、ラケットを振る際ボールを打つ際に痛みが増すことが考えられます。

 

 

予防法

■適切なウォームアップとストレッチ
テニスを始める前に十分なウォームアップと筋肉を伸ばすストレッチを行うことが重要です。
これにより、筋肉や腱が柔軟性を保ち、怪我のリスクが低減します。

■筋力トレーニング
特に肩、腕、腰などテニスで使われる部位を重点的に強化する筋力トレーニングを行うことで、その部位の負担を軽減できます。
バランスの取れた筋力が肉離れの予防に役立ちます。

■適切なテクニック
正しいテニスのテクニックを身につけることで、不必要な負担をかけずにプレーすることができます。
コーチやインストラクターによる指導を受け、正しい動作を確認しましょう。

■適度なトレーニングと休息
過度なトレーニングや疲労は怪我のリスクを高める可能性があります。
適切なトレーニングと十分な休息を取ることで、筋肉や腱にかかる負担を適切に管理できます。

■適切な装備
適切なテニスシューズやラケットを使用することで、足や手首などの部位への負担を軽減できます。
ラケットのグリップサイズや弦のテンションも重要です。

■予防的な理学療法
定期的な理学療法やストレッチングセッションを受けることで、筋肉や関節の柔軟性を維持し、怪我の予防に寄与します。

 

テニスレッグになってしまったら...

●即座な対処(RICE療法)
【その場で出来ること】

①Rest(安静)
損傷した部位に対して負担をかけないようにし、できるだけ安静にしてください。

②Ice(氷)
氷や冷却パッドを使って損傷した箇所を冷やすことで、炎症を抑えることができます。
氷は直接肌に触れないようにし、氷パックをタオルで包むなどの工夫が必要です。

③Compression(圧迫)
弾性包帯などを使って損傷部位を軽く圧迫します。
これにより腫れを抑える効果があります。

④Elevation(挙上)
可能であれば、損傷した部位を心臓よりも高く挙げると、血流が改善し腫れが軽減されることがあります。

●病院、医師の診察
怪我の状態や重症度によっては、専門医の指導が不可欠です。
即座に適切な対処を行いつつ、早めに医師の診断を受けることが大切です。

 

 

治るまでの期間?

ふくらはぎの肉離れは、筋肉が破れることによって生じる傷害です。
治癒までの期間は、症状の重症度や治療の適切さに依存します。
以下は一般的な目安ですが、個人差がありますので、具体的な症状や進行に応じて医師の指示に従うことが重要です。

 

【軽度の肉離れ(Grade I)】
数週間から1ヶ月程度で回復することが期待されます。
休養、氷での冷却、圧迫、挙上(RICE療法)が一般的に推奨されます。
軽いストレッチやリハビリテーションも早い段階から始められる場合があります。

【中程度の肉離れ(Grade II)】
治癒には数週間から2ヶ月かかることがあります。
休養とRICE療法に加えて、医師や理学療法士による適切なケアが必要です。
重度の場合は、ギプスやサポートを使用することがあります。

【重度の肉離れ(Grade III)】
治癒には2ヶ月以上かかることがあります。
医師の指導に基づいたリハビリテーションが重要で、しばしば手術が必要な場合もあります。

 

痛みや腫れが持続する場合や、自己治療が効果的でない場合は、速やかに医師の診察を受けることが重要です。
医師は症状や検査結果を考慮し、最適な治療プランを提案します。
適切な治療と十分な回復期間を確保することが再発を防ぐ重要な要素です。

 

 

治療はどうしたらいいの?

 

「しっかりと治したい!」
「痛みを取るだけでなく、根本的な改善がしたい!」
「今後のケアやストレッチなどのアドバイスが欲しい!」
このような方にオススメなのは、接骨院です。
当院では痛みのある部位だけでなく、身体全体のバランスを診てその方に合った治療法やアドバイスをしています。
治療方法も電気だけではなく、早期回復に向けて症状に合わせた治療器を組み合わせて施術しています。
特にスポーツをしている方は、柔軟性を高めることでスポーツへのパフォーマンスも上がりますので、ストレッチ指導もしっかり行なっていきます。

 

「どこに痛みが発生しているのか?を画像で見たい!」
「大切な用事があるので、一時的にでも痛み止めで軽減したい!」
このような方にオススメなのは、整形外科です。
ただし、痛み止めは一時的な軽減にしかなりません。
根本的な改善方法は、痛みのある部位だけでなく、大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)の硬さを取ったり、柔軟性を高めることが重要になります。
あくまで、痛み止めは一時的には効果がありますが、炎症が治まるわけではないことを知っておきましょう。

 

 

当院での治療法

当院では症状に合った治療法を患者様に提供しています。

①電気療法
電気をかけることで、痛みを抑えたり、リラックス効果に繋がります。

②炎症を抑える療法
アイスレボックスというマイナス2℃まで冷やせるアスリート選手でも使用している特殊な機械で炎症を抑えます。

【生体は組織や細胞が損傷を受けると、本来プラスとマイナスイオンの電流が身体には流れていますが、炎症を起こすとバランスが乱れてしまいます。
バランスの崩れた組織を正常な状態に戻すため、この機械で電流を流すことで疼痛を改善させます】

③固定療法
テーピング、湿布、包帯等で固定をし、患部に負担をかけないようにします。

 

~炎症が治まってきたら~

手技療法を入れることで、筋肉をほぐしたり関節の可動域を高めることで痛みが取れ、パフォーマンス向上にも繋がります。運動療法を入れて筋肉をほぐしたり、関節の可動域を高めます。
さらに運動療法を入れることで、固まっている筋肉をに伸ばしたり弱っている筋肉を鍛えることで、再発予防になります。

 

 

【ストレッチ】
★ふくらはぎ伸ばし
壁に立つか、椅子に座ります。
一方の足を後ろに踏み出し、もう一方の足を前に曲げます。
踏み出した足のかかとが床につくように調整し、ふくらはぎを伸ばします。
この状態を保ちながら、伸ばされたふくらはぎの筋肉を感じるまで15〜30秒キープします。

★アキレス腱のストレッチ
ベンチや段差につま先を乗せます。
足首をゆっくりと下ろし、アキレス腱を伸ばします。
この状態を保ちながら、伸ばされたアキレス腱の筋肉を感じるまで15〜30秒キープします。

 

【トレーニング】
★ふくらはぎの上げ下げ
立った状態で、両足を肩幅に開きます。
つま先を地面にしっかりつけたまま、ふくらはぎを上げます。
上げたまま1秒キープし、ゆっくりとふくらはぎを下げます。
これを10~15回、2~3セット行います。

★アキレス腱の強化
バーベルなどの重りを持ち上げる際に使用されるステップボックスなどを用意します。
つま先をステップボックスにのせ、かかとを下ろします。
つま先を上げる動作を行い、アキレス腱を伸ばします。
これを10~15回、2~3セット行います。

★シングルレッグカーフレイズ
一本脚をステップボックスなどにのせ、もう一方の脚を空中に浮かせます。
端までつま先を上げ、アキレス腱を伸ばします。
これを10~15回、2~3セット行います。脚を切り替えても同様に行います。

★座ってのふくらはぎプレス
レッグプレスマシンなどを使用して座った状態でふくらはぎをプレスします。
これを10~15回、2~3セット行います。

 

これらの筋力トレーニングを組み込むことで、ふくらはぎの筋肉や腱を強化し、肉離れの再発リスクを低減できます。
トレーニングを始める前に、専門家に相談し、怪我の状態に合わせて適切なプログラムを組むようにしましょう。

 

 

執筆者:柔道整復師
さつきが丘接骨院・整体院 代表 大谷 尚夫

さつきが丘接骨院・整体院 代表 大谷 尚夫

開院当初より約三五年、常に向上心を持ち患者様のニーズに応えて誠心誠意真心こめて施術する事をモットーにやってまいりました。
時代の流れで外傷の診れない接骨院が増える中、さつきが丘接骨院では長年の経験と実績があり、しっかりと外傷(ケガ)が診れる接骨院として自負しております。

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