肩の腱板損傷
- 肩を動かすと痛い
- 痛みで腕が上がらない
- 夜に痛みで眠れない
- 支えながら持ち上げると、腕が上がる
- 動かした際に、「ピキッ」と音がした
肩関節のしくみを知ろう!
【腱板損傷とは?】
肩関節の中にある腱板と呼ばれる部分を痛めることで、肩の痛みや腕が上がらなくなる疾患です。
【「腱板」って、なに?】
①棘上筋
②棘下筋
③小円筋
④肩甲下筋
最も損傷しやすいのは、①棘上筋 です。
インナーマッスル(深層筋)と言われる、この4つの筋肉が補強しています。
この4つの筋肉を総称して、回旋筋腱版(かいせんきんけんばん)略して「腱板」と言い、英語ではRotator Cuff(ローテーターカフ)と言います。
【構造と役割】
ローテーターカフ(回旋筋腱板)は、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋で上腕骨頭を囲むように走行しています。
特徴的な役割として、
①肩関節の固定力を調整する
②関節内運動をスムーズに行う
肩関節は可動域が広い関節であり、骨性の支持が少なく、靭帯や筋肉などの軟部組織によって安定性を得ています。
おおきな可動域と動きに耐えられる安定性を作り出しているのが、ローテーターカフです。
腱板損傷と五十肩の違いを知ろう!
【原因】
・同じ動作を繰り返す
・使い過ぎ
・大きな負荷のかけ過ぎ
・加齢による腱板の傷み
*特に損傷の多いスポーツ
野球・テニス・ゴルフ・バレーボール・バスケットボールなど
肩を酷使するスポーツやお仕事、長年使い続けてきた腱板が年齢と共に傷み、男性に多く40歳代から増加します。
また、転倒して損傷することもあります。
(お酒の飲み過ぎで酔っ払い転倒し、その時はアルコールで感覚が麻痺しているため痛みを感じなくても、翌日に痛みを感じることは多くあります)
【症状】
・夜間痛(夜間帯にズキズキ疼くような痛みで眠れない)
・運動時痛
・筋肉の萎縮
【腱板損傷と五十肩の違い】
腱板損傷と五十肩の症状は、とてもよく似ています。
唯一違う症状は、腱板損傷は「痛くない方の手で支えながら持ち上げると、腕をあげることができる」のに対し、五十肩は「どうやっても、腕が上がらない」ことです。
◆腱板損傷
・肩の痛みが出る
・痛みで腕が上がらない
・夜に痛みで眠れない
・痛くない方の手で支えながら持ち上げると、腕を上げることができる
◆五十肩
・肩の痛みが出る
・痛みで腕が上がらない
・夜に痛みで眠れない
・どうやっても、腕が上がらない
~ なぜ、「どうやっても、腕が上がらないの?」~
五十肩は肩と腕の間の関節周辺に負担がかかり、摩擦により炎症が起きます。
炎症が治まると、関節が固まった状態になります。
そのため、痛みを感じなくても、腕が上がらないということです。
4つの検査法
①painful arc test [ペインフル アーク テスト](有痛弧症状)
立った状態で痛い方の腕の肘を伸ばしたまま、横から上に上げます。
60゜~ 120゜の間に肩の痛みが出るか、見ます。
*腕を上げる際に、身体が横に倒れないように注意しましょう。
②drop arm test [ドロップ アーム テスト]
誰かに腕を横から90゜くらいまで支えあげてもらい、その位置で手を離された時に、
そのまま耐える事が出来ずに落ちてしまいます。
③full can test [フル カン テスト]
座った状態で肘を伸ばしたまま、母指が上を向く肢位の状態で腕を上に上げます。
その時、もう1人が手首付近を上から地面の方へ押します。
固定された力に抵抗して、痛みが出たり、力に抵抗が出来なければ陽性です。
④empty can test [エンプティ カン テスト]
座った状態で肘を伸ばしたまま、母指が下を向く肢位の状態で腕を上に上げます。
その時、もう1人が手首付近を上から地面の方へ押します。
固定された力に抵抗して、痛みが出たり、力に抵抗が出来なければ陽性です。
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