ジャンパー膝(膝蓋腱炎/膝蓋靱帯炎/大腿四頭筋付着部炎)
- 膝のお皿の下・上が痛い
- 膝を曲げると痛い
- ジャンプや走るなど、繰り返し動作が多い
- サッカーで蹴る動作が多い
- 太ももの前の筋肉が硬い
これって「ジャンパー膝」?
バレーボールやバスケットボールなどのジャンプ動作の繰り返し・サッカーなどのキック動作の繰り返し・ランニングやダッシュなどの走る動作の繰り返しにより、膝を酷使することで起こるスポーツ障害です。
特にジャンプ動作の多いスポーツに多く見られますが、その他のスポーツでも見られるスポーツ障害です。
太ももの前にある筋肉を【 大腿四頭筋 】と言います。
大腿四頭筋は膝のお皿である【 膝蓋骨 】を通り、【 膝蓋靱帯 】または【 膝蓋腱 】となって脛骨に付着します。
膝を曲げる際は、大腿四頭筋がゴムのように伸び縮みしますが、膝の周囲には強く引っ張られるストレスがかかります。
その繰り返しによって膝蓋靱帯や大腿四頭筋腱に微細損傷が起こり痛みを生じるのが、『 ジャンパー膝 』です。
【 膝蓋靱帯? 膝蓋腱? 】
大腿四頭筋の停止は「 腱 」となるため、「 膝蓋腱 」というのが理論的には正しい。
膝蓋骨の下部から起こって脛骨粗面に付着する強靭な繊維束を「 膝蓋靱帯 」と言う。
膝蓋骨に付着する上端が幅広く、下部が細く、膝関節包を補強する意味から「 膝蓋靱帯 」とも言う。
どんな人がなるの?
原因
1,オーバーユース
一番の原因となります。
ジャンプやダッシュなどによる膝関節の屈伸動作を頻繁に、かつ長時間にわたって行うことにより、大腿四頭筋が引っ張られることで、膝蓋骨・膝蓋腱・脛骨粗面にまで牽引力が加わり、繰り返し過剰な負担がかかり、膝関節周囲に微細損傷を引き起こし炎症が起こります。
2,大腿四頭筋(太ももの筋肉)の柔軟性低下
ジャンパー膝は大腿四頭筋が大きく関わります。
膝を伸ばす時、大腿四頭筋は収縮します。
大腿四頭筋の柔軟性が低下して硬くなってしまっている場合、膝蓋靱帯は通常より強く引っ張られてしまいます。
大腿四頭筋が硬くなる原因は、オーバーユース(使いすぎ)や柔軟性低下です。
3,膝関節のアライメント不良
大腿骨(太ももの骨)に対して脛骨(すねの骨)が、内側や外側になっている人もいます。
また、着地時にKnee in (膝が内側に入る動作)になると伸長ストレスが加わり、屈曲が増すにつれて痛みに繋がります。
好発部位
①膝蓋骨下部から膝蓋腱付着部 (約70%)
②膝蓋骨上部から大腿四頭筋付着部 (約20%)
③膝蓋腱中央部から脛骨粗面付着部 (約10%)
好発年齢
特に10歳代に多く、男性に多い。
症状
・膝が痛い
・膝が曲げられない
・膝が腫れる
・膝に熱を持っている
《 4つの症状段階 》
Ⅰ度:運動後に痛みを生じるが、支障はない。
Ⅱ度:運動前後に痛みを生じるが、運動中は軽快し、継続も可能。
Ⅲ度:運動中に痛みを生じ、支障あり。
Ⅳ度:靱帯損傷あり。強い痛みにより、日常生活にも支障あり。
さつきが丘接骨院での治療法は?
①急性や痛みが強い場合は、電気療法をかけながらアイシングをして炎症を抑えます。
〈 電気療法の効果 〉
1,痛みを和らげる
2,筋肉を和らげる
3,リラックス効果
※自宅でアイシングをする時の注意点
氷を直に置いたり、氷水やアイスノンなどをそのまま置くと、凍傷になる恐れがあります。
長時間アイシングするのも禁物です。
タオルを巻いたり敷いたりしてからアイシングをしましょう。
時間は15分を1回として、休憩を入れながらこまめに冷やすことをオススメします。
当院ではアイシングの他に、REBOX(レボックス)という器具を使います。
細胞や組織が損傷すると、身体の中に流れている生体電流がうまく流れなくなり、プラスイオンとマイナスイオンのバランスが崩れてしまいます。
REBOXは、バランスが崩れた組織内のプラスとマイナスイオンを正常な状態に戻して、痛みや筋肉の萎縮を改善します。
②炎症が引いてきたら、アイシングから温熱療法に切り替えます。温めることで、血流を促進し、より筋肉を和らげます。
※痛みが強い時に温めてしまうと、痛みがより強くなり逆効果になってしまうので気をつけましょう。
③炎症が治まってきたら、硬くなっている筋肉ほぐしたり、ストレッチ指導を行い、再発防止に繋げます。
④サポーターやテーピング指導を行い、再発防止に繋げます。
※慢性化している症状や筋肉の硬さが強い症状に対して、衝撃波治療器をオススメします。
圧力波である衝撃波を患部や硬くなっている筋肉に当て、あえて組織を微細損傷させることで、組織を回復させて痛みや筋肉を和らげ改善させます。
難治性・慢性痛に効果的で、アスリート選手でも使用している治療器です。
子供にも使用できるので、オススメです。
再発予防のセルフケア
自宅でストレッチを行なうことで、膝にかかる負担を軽減することができます。
また柔軟性や可動域が上がり、再発予防にも繋がります。
痛みに我慢してストレッチをしていると、かえって痛みを悪化させてしまうこともあります。
当院でも自宅でできるセルフケアストレッチを指導しますので、適切なストレッチを行なって下さい。
接骨院と整形外科の違いとは?
接骨院と整形外科では治療のメリットが違います。
それぞれの良さがありますので、把握しておきましょう。
「しっかりと治したい!」
「痛みを取るだけでなく、根本的な改善がしたい!」
「今後のケアやストレッチなどのアドバイスが欲しい!」
このような方にオススメなのは、接骨院です。
当院では痛みのある部位だけでなく、身体全体のバランスを診てその方に合った治療法やアドバイスをしています。
治療方法も電気だけではなく、早期回復に向けて症状に合わせた治療器を組み合わせて施術しています。
特にスポーツをしている方は、柔軟性を高めることでスポーツへのパフォーマンスも上がりますので、ストレッチ指導もしっかり行なっていきます。
「どこに痛みが発生しているのか?を画像で見たい!」
「大切な用事があるので、一時的にでも痛み止めで軽減したい!」
このような方にオススメなのは、整形外科です。
ただし、痛み止めは一時的な軽減にしかなりません。
根本的な改善方法は、痛みのある部位だけでなく、大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)の硬さを取ったり、柔軟性を高めることが重要になります。
あくまで、痛み止めは一時的には効果がありますが、炎症が治まるわけではないことを知っておきましょう。
☆さつきが丘接骨院から、スポーツをしている子供たちへ☆
●スポーツをする前・した後は、ストレッチをすること
●スポーツをした後は、必ずアイシングをすること
●再発防止には、サポーターやテーピングを使用して負担をかけないこと
●少しでも痛みを感じた時は、お父さんやお母さんに伝え、無理は絶対にしないこと
スポーツ前のウォーミングアップ&スポーツ後のクールダウンは、非常に重要です。
怪我をしないためにも、しっかり行いましょう。
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