アキレス腱炎
- 足首を動かしたり、アキレス腱を伸ばすと痛みが増す
- アキレス腱が腫れていたり、熱っぽさがある
- アキレス腱を押されたり、つまんだりすると痛い
- ふくらはぎの筋肉が硬くなった感じがする
- 朝起きた直後や長時間座った後の動き初めが痛い
皆さんがよく言う「アキレス腱が痛い」
実はアキレス腱の「どこが痛むのか?」によって症状が変わってくることを、知っていましたか?
アキレス腱について知ろう!
アキレス腱とは?
ふくらはぎの筋肉である①腓腹筋と②ヒラメ筋は2つ合わせて下腿三頭筋と呼ばれています。
①腓腹筋
・大腿骨から踵についている
・膝を曲げる作用と足首を下に曲げる(底屈)の役割
②ヒラメ筋
・脛骨と腓骨から踵についている
・足首を下に曲げる(底屈)が主な役割
・つま先立ちや歩行、歩行時に地面を蹴る動作で働く
・立った状態で膝を曲げていく時のブレーキとしての役割
この下腿三頭筋は、踵の上部でアキレス腱となり踵の骨に繋ぐ組織です。
そして、人体の中でも最大の腱になります。
アキレス腱の役割は、足関節を底屈(足首を下に曲げる)させる・ジャンプの着地などの衝撃の調整を行うことです。
どの動きにもアキレス腱が関与されますが、あくまでもパワーを発揮するのは「下腿三頭筋」。
下腿三頭筋の収縮に合わせて引き伸ばされ、ジャンプの着地などの足元に加わる衝撃に対してのブレーキ作用を果たしているのが「アキレス腱」。
アキレス腱は気付かれないところで、非常に重要な役割をしてくれています。
アキレス腱の「腱」って、なに?
・筋肉と骨を繋ぐ部分のこと
・繊維質であるコラーゲンが主成分
・筋肉が伸び縮みすることで関節が動く
・筋肉の収縮の力を骨に伝えるのが主な役割
アキレス腱炎とは?
基本的には使い過ぎ(オーバーユース)によって起こるため、運動のしすぎや急に運動を始めたなどが原因で、アキレス腱に痛みが生じる障害です。
また、ランニングやダッシュ・ストップ動作、ジャンプの着地などアキレス腱に繰り返し負荷がかかると痛みが生じ、悪化すると歩くことも支障をきたします。
<好発スポーツ>
・ランニング、マラソン
・サッカー
・バスケットボール
・バレーボール
・バドミントン
・剣道
・ダンス
アキレス腱炎の種類
アキレス腱炎は痛む場所によって、3つに分けられます。
①アキレス腱炎
アキレス腱自体に痛みがあり、炎症を起こしている状態です。
朝の寝起きや運動後に痛みを感じることが多いです。
血管があるため、修復が早いと言われていますが、微細な炎症を繰り返すことで、血管や細胞が増殖して、アキレス腱が肥厚してしまうと治るまでに時間がかかります。
②アキレス腱周囲炎
アキレス腱には周りを覆っているパラテノンという膜が存在します。
パラテノンはアキレス腱の代謝を助けたり、保護したりする役割があります。
過度な負荷により、パラテノンが炎症を起こすことで痛みが生じます。
腫れも足首やアキレス腱周囲など広範囲にあり、熱感や赤みが出ることもあります。
この位置に当たるのが線維軟骨と呼ばれ、血管が通っていないため、アキレス腱炎よりも治るのに時間がかかるといわれています。
③アキレス腱滑液包炎
アキレス腱の付着部である踵には、滑液包という袋があります。
アキレス腱の後方には2つの滑液包があり、腱と骨との摩擦を軽減していますが、過度な摩擦により炎症を起こすことで痛みが生じます。
ひどくなると、アキレス腱が硬化してしまいます。
※滑液包とは?
・滑液という液体を含んだ袋のような組織
・皮膚、筋肉、腱、靱帯などの組織と骨の摩擦を軽減したり、衝撃を吸収する役割
原因は?
●使い過ぎ(オーバーユース)
「急に運動を始めた」「練習をしすぎた」など、アキレス腱の負担が大きくなり、炎症を起こします。
また、長距離のランニングや繰り返しのジャンプやストップ動作なども原因となります。
●柔軟性の低下
筋肉や関節の柔軟性が低下し、特に下腿三頭筋が硬くなっているとアキレス腱への負荷が増加し、炎症のリスクを高めてしまいます。
ふくらはぎや足首の柔軟性が非常に大切です。
※つま先を上に上げる動作(背屈)が悪いと、ふくらはぎ(下腿三頭筋)の硬さが見られます。
●骨盤の歪み
炎症は片方に起こることが多いです。
本来であれば、左右均等に負荷がかかっていれば同時に両方に炎症が起こるはずです。
しかし、運動の特性や骨盤の歪みがあれば片方のみに炎症が起こります。
土台となる骨盤が歪んでいると、足の長さも左右で変わってきてしまいます。
歪んだ状態で同じ動作をしたとしても、左右で加わる負荷は異なります。
●靴や地面の硬さ
運動時に裸足だったり、靴が硬い・クッション性に乏しい場合は、衝撃を吸収しきれずにアキレス腱への負担が増加してしまいます。
また、アスファルトなど地面が硬い場所で運動をするのも同じことが起こります。
●腱の変性・加齢
年齢を重ねていくにつれ、腱の柔軟性が失われたり、張力が低下してしまい、軽微な外力でも損傷したり炎症を起こしてしまいます。
アキレス腱と似た疾患
・シーバー病
・アキレス腱断裂
さつきが丘接骨院での治療
1,安静指導
このままでは治るまでに時間がかかることを伝えた上で、運動を中止するように指導します。
2,電療・アイシング
当院の治療法は、痛みを抑えるために電気をかけたり、炎症を抑えるために冷やしたり、早期回復・早期復帰を目指すためにアスリート選手も使用している特殊な機械を用いて治療を行います。
3,炎症が引いてきたら、温熱療法
温めることで、血流の循環を良くし、アキレス腱周囲の筋肉を和らげます。
痛みが強い時に温めてしまうと、炎症が悪化してしまうので注意しましょう。
4,炎症が和らいできたら、ストレッチ・筋力トレーニング
●足首・ふくらはぎの柔軟性アップ法(ストレッチ)
●ふくらはぎの筋力アップ法(トレーニング)
カーフレイズ(かかと上げ)
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